三菱UFJ銀行の富裕層向けサービス「エムット Excellent Club」は2027年3月に開始予定で、入会金・年会費無料のプラチナカードが提供されます。ニュースの見出しだけを見ると「アメックスのプラチナ・カードが無料」と受け取れますが、これは正確ではありません。
正式名称は「エムット Excellent Clubカード プラチナ アメリカン・エキスプレス・カード」。三菱UFJニコスがアメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき発行するカードであり、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルが直接発行するプラチナ・カードとは別商品です。[出典:三菱UFJ銀行公式 エムット Excellent Club]
エムット Excellent Club|入会基準は1,000万円または3,000万円
三菱UFJ銀行に一定規模の金融資産を預ける顧客向けに、金融サービスと体験価値をまとめて提供する会員サービスです。現行のエクセレント倶楽部は、三菱UFJ銀行の資産運用残高1,000万円以上、または預り金融資産残高3,000万円以上が本人会員の基準です。エムット Excellent Clubの詳細条件は、開始前の最新案内を確認してください。
無料プラチナの条件|カード年会費はゼロでも資産条件あり
本人会員の入会金と年会費は無料で、家族カードも無料とされています。ポイントは三菱UFJ銀行の預り金融資産残高に連動し、対象店舗ではポイントアッププログラムにより最大20%還元、三菱UFJ eスマート証券を積立口座に設定したクレカ積立は最大7.0%還元となる予定です。
ただし、最大還元率には細かな条件が付くのが通常です。すべての決済が20%、すべての積立が7%になるわけではありません。正式な対象取引、上限、集計期間を確認してから評価すべきです。
公式発表の基本情報|申込は本人会員・満20歳以上
三菱UFJ銀行の公式ページで公表されている基本情報は次のとおりです(2026年9月6日確認)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| カード名称 | エムット Excellent Club カード プラチナ アメリカン・エキスプレス・カード |
| 国際ブランド | アメリカン・エキスプレス |
| 申込可能対象 | エムット Excellent Club会員(本人会員)かつ、国内居住で満20歳以上の個人 |
| 入会金・年会費 | 無料 |
| 家族カード | 無料 |
| ポイント還元 | 三菱UFJ銀行の預り金融資産残高連動のボーナスポイント還元 |
| 対象店舗ポイント優遇 | ポイントアッププログラム適用で最大20%還元 |
| クレカ積立 | 最大7.0%ポイント還元(三菱UFJ eスマート証券を積立口座に設定することが条件) |
| 基本特典 | 特定店優遇適用で最大20%還元 |
申し込めるのは本人会員のみで、Excellent Clubの家族会員は本クレジットカードの申込対象外です(基本カード会員が発行する家族カード自体は無料)。カードの発行には所定の審査があります。公式はこのカードを「本邦初の本格的な銀行預り残高連動型クレジットカード(特許出願中)」と紹介しています。
カードの発行開始に先立ち事前申込の受付が予定されており、サービスの詳細は事前申込の開始時に公表されます。掲載内容は現時点での予定であり、サービス開始時には内容・条件などが変更となる場合があります。[出典:三菱UFJ銀行公式 エムット Excellent Club]
アメックス本体とは別商品|発行会社・特典・ポイントが違う
|
比較項目 |
エムット無料プラチナ |
アメックス本体プラチナ |
|---|---|---|
|
発行会社 |
三菱UFJニコス |
アメリカン・エキスプレス |
|
年会費 |
無料 |
有料 |
|
ポイント設計 |
MUFG取引・資産残高連動 |
メンバーシップ・リワード |
|
ホテル特典 |
同等特典は未発表 |
FHR・ホテルメンバーシップ等 |
発行会社が違う
エムットのカードは三菱UFJニコス発行です。アメックス本体の個人プラチナは、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルが発行します。国際ブランドが同じでも、会員サイト、ポイント制度、付帯サービス、入会特典は別です。
アメックス本体のホテル特典が自動的に付くとは限らない
個人プラチナにはFHR、ホテル・メンバーシップ、プレミアム フリー・ステイ・ギフトなどがあります。一方、エムットのカードに同等の特典が付くとは公式発表されていません。「プラチナ」という名称だけで同一特典と判断しないことが重要です。
ポイント設計が銀行取引連動
エムットは預り金融資産残高や三菱UFJグループの取引を軸に還元率が高まる設計です。旅行特典中心のアメックス本体プラチナとは、価値の出る場所が異なります。
年会費ゼロでも機会損失は発生する
カード自体の入会金・年会費は無料と明記されています。ただし、現行基準では資産運用残高1,000万円以上または預り金融資産残高3,000万円以上が必要で、エムット Excellent Clubの開始時に条件が変わる可能性があります。カード年会費はゼロでも、他行やネット証券より低い預金金利・運用商品のコストなど、資金を置く機会損失は別に考える必要があります。
3,000万円の機会損失|0.5%差なら年間15万円
仮に他の運用先との差が年0.5%なら、3,000万円に対して年間15万円です。差が1%なら年間30万円になります。実際には資産の種類や運用方針で変わりますが、「無料カードを得るためだけ」に資産を移す判断はおすすめできません。銀行サービス、相談機能、ポイント還元も含めた総合評価が必要です。
向く人|すでにMUFGへ資産を置く人
すでに三菱UFJ銀行へ対象資産を預けている人、MUFGの相談サービスを使いたい人、対象店舗やクレカ積立の条件に合う人には有力です。反対に、FHRやホテル上級会員資格を目的にアメックスを持ちたい人は、アメックス本体のプラチナを比較対象にすべきです。
筆者の判断
筆者なら、無料プラチナだけを目的に3,000万円を移しません。すでにMUFGへ資産を置き、銀行サービスやポイント優遇も使う人には魅力がありますが、FHRやホテル上級会員資格が目的ならアメックス本体を選びます。
結論|無料カード目的だけの資産移動はおすすめしない
エムットの無料プラチナは魅力的ですが、「年会費165,000円(税込)のアメックス本体プラチナが無料」になる制度ではありません。発行会社と特典体系が異なる別カードです。正式な事前申込条件が公開されたら、ポイント上限、旅行保険、空港ラウンジ、コンシェルジュ、家族カード特典まで確認して判断しましょう。
よくある質問
エムットの無料プラチナはアメックス本体のプラチナですか?
いいえ。三菱UFJニコスが発行する別商品で、発行会社、ポイント制度、付帯特典が異なります。
カード年会費は本当に無料ですか?
カード自体の入会金・年会費は無料です。ただしExcellent Clubの会員資格には金融資産などの条件があり、資金を置く機会損失も考える必要があります。
どんな人に向いていますか?
すでに三菱UFJ銀行へ対象資産を預け、MUFGの相談機能やポイント優遇を使う人に向いています。


