アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードの海外旅行傷害保険は、2027年2月1日(月)以降に日本を出国する旅行から、旅行代金をカードで決済しないと補償されなくなります(利用付帯化)。カードを持っているだけで補償される自動付帯は、2027年1月31日(日)までに出国する旅行が最後です。
対象になる「旅行代金」は、日本出入国のための航空券など公共交通機関のチケットと、パッケージ・ツアーの料金です。ホテル代やレンタカー代、航空券の発券手数料は対象外のため、海外出張の航空券を別のカードや会社の一括手配で払っている人は、2月以降の出張から支払い方法を見直す必要があります。補償額そのものは変わりません。
改定の結論|2027年2月1日(月)出国分から旅行代金の決済が必要
アメックスは2026年9月30日(水)付のお知らせで、ビジネス・プラチナに付帯する海外旅行傷害保険の適用条件を改定すると発表しました。年会費(165,000円・税込)やポイントの改定ではなく、保険が使える条件だけが変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象カード | アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード(基本カード会員とその家族) |
| 対象の保険 | 海外旅行傷害保険 |
| 自動付帯の最終 | 2027年1月31日(日)までに日本を出国する旅行 |
| 利用付帯のみになる旅行 | 2027年2月1日(月)以降に日本を出国する旅行 |
| 補償額 | 旅行代金をカード決済した場合の補償額は改定前と同じ |
| 追加カード会員 | 補償内容の変更なし(追加カード(付帯特典なし)はもともと補償の対象外) |
判定の基準は出国日です。公式のよくあるご質問では、1月に出発して2月に帰国する旅行はカード利用がなくても補償対象、出国日が2月1日以降ならカード利用が必要と回答しています。
国内旅行傷害保険(基本カード会員には現在、傷害死亡・後遺障害 最高5,000万円などが自動付帯)は、今回のお知らせでは改定の対象として書かれていません。ただし、保険ページの案内は「旅行傷害保険における自動付帯を終了」と海外・国内を区別していないため、国内分の扱いが明らかになりしだい本記事に追記します。
改定前後の補償内容|自動付帯の補償がすべて「補償なし」に
改定前は、カードを持っているだけでも傷害治療・疾病治療・救援者費用などが補償され、旅行代金をカードで払うと傷害死亡・後遺障害の上限が5,000万円から1億円に上がる仕組みでした。改定後は、自動付帯の補償がすべてなくなります。
| 補償内容 | 自動付帯(2027年1月31日(日)出国分まで) | 自動付帯(2027年2月1日(月)出国分から) | 旅行代金をカード決済した場合(改定前後とも) |
|---|---|---|---|
| 傷害死亡・後遺障害 | 最高5,000万円(家族 最高1,000万円) | 補償なし | 最高1億円(家族 最高1,000万円) |
| 傷害治療費用 | 最高1,000万円 | 補償なし | 最高1,000万円 |
| 疾病治療費用 | 最高1,000万円 | 補償なし | 最高1,000万円 |
| 賠償責任 | 最高5,000万円 | 補償なし | 最高5,000万円 |
| 携行品損害 | 1旅行中 最高100万円 | 補償なし | 1旅行中 最高100万円 |
| 救援者費用 | 保険期間中 最高1,000万円 | 補償なし | 保険期間中 最高1,000万円 |
携行品損害は免責3,000円・年間限度額100万円です。航空券をカードで払っている人にとって補償額は変わらず、変わるのは「払わなかったときに何も残らない」点です。
対象になる旅行代金|航空券とパッケージ・ツアー、ホテル代は対象外
公式のお知らせでは、海外旅行の「旅行代金」を、日本出入国のために時刻表に基づいて運行される公共交通乗用具(航空機・電車・船舶など)のチケットやパッケージ・ツアーの料金と定めています。
| 支払い | 旅行代金に該当するか |
|---|---|
| 日本出入国の航空券(国際線) | 該当する |
| パッケージ・ツアーの料金 | 該当する |
| 出国後に海外で初めて使う公共交通機関のチケット(日本国内でカード決済がない場合) | 該当する(購入したときから補償開始) |
| ホテル代のみの支払い | 定義に含まれない |
| 航空券の発券手数料・座席指定手数料・航空券の消費税・空港利用税 | 対象外 |
| ガソリン代・高速料金・駐車場・レンタカー代 | 対象外 |
| 電子マネーのチャージ、プリペイドカード、電車やリムジンバスの回数券、ラウンジ利用料、タクシー代 | 対象外 |
見落としやすいのは、ホテル代だけをカードで払っても条件を満たさない点と、航空券の運賃以外の手数料が対象外になる点です。マイルの特典航空券で出張する場合、空港利用税や航空券の消費税はチケット料金に含まれないと明記されています。燃油サーチャージの扱いはお知らせに記載がないため、特典航空券で出張する人は出発前にアメリカン・エキスプレス・保険ホットラインで確認してください。
補償期間は、日本を出国する前日の午前0時から日本に入国した翌日の24時までで、出国した翌日から90日後の24時が限度です。
影響が大きい人|航空券を別のカードや会社手配で払っている場合
| 出張の手配のしかた | 2027年2月以降の影響 | 取るべき行動 |
|---|---|---|
| 航空券をビジネス・プラチナで払っている | 小さい(補償額も同じ) | 航空券本体(運賃)を同カードで払っていれば追加の対応は不要 |
| 航空券をマイルの貯まる航空会社系カードなど別カードで払っている | 大きい(ビジネス・プラチナの保険は使えない) | ビジネス・プラチナ払いに切り替えるか、払ったカードの保険で足りるか確認 |
| 会社や出張手配サービスが一括で航空券を購入している | 大きい(本人のカード決済がない) | 出張規程と決済方法を見直す。難しければ任意の海外旅行保険を手配 |
| ホテルだけを自分で手配し、航空券は別払い | 大きい(ホテル代は旅行代金に当たらない) | 航空券の決済カードを見直す |
出国後に海外で初めて使う公共交通機関のチケットをカードで払えば、その時点から補償は始まります。ただし、それまでの移動中や到着直後の事故は対象になりません。出発前に日本国内で航空券を払っておくのが確実です。
追加カード会員と家族の扱い
追加カード会員の補償内容は、今回の改定では変わりません。追加カード(付帯特典あり)会員はもともと自動付帯がなく、旅行代金をカードで決済した場合だけ補償される仕組みで、この点が改定後も続きます。従業員に追加カードを持たせている事業者は、従業員の出張の航空券も各自の追加カードで払う運用にしておくと安心です。追加カード(付帯特典なし)会員は、もともと旅行傷害保険の補償の対象外です。
基本カード会員の家族(配偶者、生計を共にするお子様・ご両親などの親族)も、改定後は旅行代金をカードで決済した場合の補償対象です(傷害死亡・後遺障害は最高1,000万円)。ただし、家族の分の航空券やツアー代金もビジネス・プラチナで決済する必要があります。本人の分だけをカードで払っても、家族は補償されません。
2027年1月までにやること
- 2月以降の海外出張の予約を洗い出す:2027年2月1日(月)以降に出国する予定があれば、航空券をどのカードで払ったか(払う予定か)を確認します
- 航空券の決済カードを決める:ビジネス・プラチナの保険を使うなら、日本出入国の航空券かパッケージ・ツアーを同カードで払います
- 会社手配の出張は規程を見直す:一括手配を続けるなら、任意の海外旅行保険を出張ごとに付ける運用にします
- 決済の記録を残す:カードの利用明細と予約確認書を出張ごとに保存しておくと、保険金請求のときに支払いを示しやすくなります
- 付保証明書を取り直す:ビザ申請などで自動付帯の付保証明書を発行済みでも、2027年2月1日(月)以降の出発は自動付帯の補償対象外です。利用付帯の付保証明書が必要なら保険ホットラインに依頼します
個人のプラチナ・カードは2026年10月1日(木)に先行して利用付帯へ
個人向けのプラチナ・カードは、2026年10月1日(木)に旅行傷害保険が自動付帯から利用付帯へ変更されています。ビジネス・プラチナはそれに続く改定です。個人のプラチナとビジネス・プラチナを両方持っている人は、どちらのカードで航空券を払ったかで使える保険が決まります。個人プラチナの改定内容はアメックス・プラチナ改定まとめで紹介しています。
アメックスの保険ページでは、ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードも2026年11月1日(日)から旅行傷害保険の自動付帯を終了すると案内しています。アメックスの上位カードは、自動付帯から利用付帯へ移る流れが続いています。
筆者の評価|補償額は同じでも「払い忘れ」が最大のリスクに
補償額が下がるわけではないため、航空券をいつもビジネス・プラチナで払っている人には実質的な影響はほとんどありません。影響が大きいのは、マイルを貯めるために航空券を航空会社系のカードで払い、保険はビジネス・プラチナの自動付帯に任せていた人です。2月以降は、この組み合わせでは保険が残りません。
筆者なら、海外出張の航空券はビジネス・プラチナで払うことを原則にし、会社手配やマイル優先で払えない出張だけ任意の海外旅行保険を付けます。年会費165,000円のカードで保険を前提にしている人ほど、支払いカードを決めるときに「マイル」と「保険」のどちらを取るかを先に決めておくのが合理的です。逆に、出張の航空券を会社がまとめて手配する働き方なら、カードの保険を当てにせず会社側の保険で備える方が確実です。
年会費と特典のバランスを見直すなら、ビジネス・プラチナとビジネス・ゴールドの比較も参考にしてください。
カードの持ち方を見直すなら
よくある質問
いつから利用付帯になりますか?
2027年2月1日(月)以降に日本を出国する旅行からです。2027年1月31日(日)までに出国する旅行は、帰国が2月以降でもカード利用なしで補償対象です。
カードを持っているだけでは保険は使えなくなりますか?
2027年2月1日(月)以降に出国する旅行では使えません。日本出入国のための公共交通乗用具のチケットやパッケージ・ツアーの料金をビジネス・プラチナで決済する必要があります。
ホテル代をカードで払えば条件を満たしますか?
ホテル代だけでは満たしません。公式の定義では、旅行代金は日本出入国のための公共交通乗用具のチケットやパッケージ・ツアーの料金とされ、ホテル代は含まれていません。航空券の発券手数料や座席指定手数料も対象外です。
補償額は下がりますか?
下がりません。旅行代金をカードで決済した場合の補償額(傷害死亡・後遺障害 最高1億円、傷害治療・疾病治療 各最高1,000万円など)は改定前と同じです。
追加カード会員も対象ですか?
追加カード会員の補償内容は今回の改定で変わりません。追加カード(付帯特典あり)会員はもともと旅行代金をカードで決済した場合だけ補償される仕組みです。追加カード(付帯特典なし)会員は、旅行傷害保険の補償の対象外です。
まとめ|2月以降の出張は航空券の決済カードを確認
ビジネス・プラチナの海外旅行傷害保険は、2027年2月1日(月)以降に出国する旅行から、航空券などの旅行代金をカードで払った場合だけ補償されます。補償額は変わらないため、航空券を同カードで払う運用にすれば実質的な影響はありません。航空券を別カードや会社手配で払っている人は、1月中に出張の決済方法と任意保険の手配方法を決めておきましょう。
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出典
- アメリカン・エキスプレス「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードの海外旅行傷害保険の適用条件改定に関するお知らせ」(確認日:2026年10月10日(土))
- アメリカン・エキスプレス「カード付帯の旅行傷害保険」(確認日:2026年10月10日(土))
- アメリカン・エキスプレス「ビジネス・プラチナ・カード」(確認日:2026年10月10日(土))
本記事は2026年10月10日(土)時点の公式ページに基づきます。保険の適用はカード会員規定・普通保険約款および特約に基づいて判断されます。問い合わせ先:アメリカン・エキスプレス・保険ホットライン 0120-234-586(通話料無料/9:00〜17:00/土日祝休)。

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